ISO認証
企業の品質管理体制を確認するにあたり指標となることのひとつが、「対象企業がISO認証を受けているかどうか」です。
今回はISO認証に関する基礎知識についてご紹介します。
ISO認証とは
ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関である「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」の略称です。ISOでは国と国の間の取引を円滑に行うために、製品やマネジメントシステムの国際的な規格を制定しています。
ISO規格は、「ISO●●●●(※●は数字)」といったような名称になっており、数字によって内容が違います。
たとえばISO68は「ネジ」、ISO7010は「非常口のマーク」の国際的規格です。
また製品自体ではなく、「マネジメントシステム規格」もあります。
これは製品を製造する組織における、品質管理や環境管理などの仕組みについての規格です。
マネジメントシステム規格には「要求事項」が定められており、規格への適合を実証する一般的な方法の一つに「外部機関(第三者審査機関)」が、組織が要求事項を満たしているかどうかを評価・審査し、適合していれば認証・登録を行うという方法があります。
組織が要求事項を満たしていれば、審査機関は「認証証明書(登録証)」を発行します。
「ISO 9001」は品質を保証する規格
マネジメントシステム規格の1つに、品質に関するマネジメント規格である「ISO9001」があります。
ISO9001は、製品やサービスの品質を重視、継続的に品質を向上させていくことを目的とする規格です。
ISO9001は企業にとっては品質重視・顧客重視の体制づくりの指針となり、顧客にとっては「一定の品質が保証されていること」「今後も継続的な改善を見込めること」が期待できる指標となるのです。
ISO9001はあらゆる分野の企業に適用することができ、多くの企業でISO認証を目指す動きがあります。
なおISO原文は外国語で記述されていますが、日本では国内の標準化を進めるため、日本工業規格「JIS Q 9001」として規格化され、普及が図られています。
ISO認証は欧米への輸出などに大きなメリットとなる
ISO9001は国際的な指標であり、全世界に通用します。日本の企業にとっては、ISO 9001の認証を取得していると欧米に製品を輸出する際に取引要件を満たし、相手の信頼を得られるというメリットがあるのです。
ISO認証を受けた企業は認証機関から毎年審査されることになるため、第三者からの問題点の指摘をもって、企業体制の改善を図ることとなります。
おわりに
ISO認証は企業規模によらず取得することができるものです。
国際的な基準を満たしていることは、何よりも安心材料になります。
ロボットケーブルを選ぶ際にも、ロボットケーブルを製造する企業がISO9001を取得しているか、認証証明書を公表しているか確認してみては如何でしょうか。