AWG規格の特徴やケーブルとの関係
AWGとは導体の太さに関する規格です。
直径や断面積などと同様に、広く用いられているのです。
計算式や特徴、ケーブルとの関係について見ていきましょう。
AWGとはなに?
AWG(American Wire Gauge/アメリカンワイヤゲージ)とは、UL規格で認定されている電線の規格です。
ゲージとも呼ばれ、アメリカでは一般的に使用されています。
UL規格とは、防災機器や電気製品や材料、部品、材料等に関する安全規格です。
危険性のある電気器具等から生命や財産などを守ることを目的とし、アメリカ保険業者安全試験所「UL(Underwriters Laboratories Inc.)」が策定しています。
この試験に合格した製品はUL本部から発行される合格ラベルを貼ることが可能になり、その安全性はアメリカ国内で評価されております。
各製造業者、連邦政府や市政府の各機関などは調達の条件として、UL適合品であるということを要求しています。
アメリカのみならず世界的にも高い認知度があり、アメリカへの製品輸出にはUL認定の取得が必須となります。
AWG規格の特徴
AWGは、電線の導体の太さを表す単位のようなものです。
電線の導体部分の直径を特定の割合で段階をつけ、「AWG 〇〇(〇〇は数字・記号)」と表記します。
この数字が大きくなるほど、導体の直径は小さく(細く)なります。
例えば直径が0.4600inchのものはAWG4/0(0000)、直径0.00314 inchのものはAWG 40です。
AWGは銅線を伸ばす製造工程のステップ数を元にしたものであり、ステップ数を増やすほど導体の断面積は小さくなっていくのです。
電線をよく見てみると24AWGなどと書いているのも一つの特徴です。
ケーブルの断面積とAWGの関係
日本で電線の導体の太さを表す値は、JIS規格で定められているSQ(スケア、スケ)です。
SQは数値が大きくなればなるほどケーブルの断面積は太くなり、ケーブルの断面積が太いほど電気を流すことができる量が大きくなります。
国内製品ではなく海外の電線・ケーブルを使用したい場合は、AWG規格を元に断面積を求める必要があります。
断面積を導き出すには計算用のツールを使うほか、ケーブルメーカー各社が公表している換算表(線号表、線番比較表)を利用することができます。
AWGとケーブルの断面積の関係は下記のとおりです。
AWG 断面積(mm^2)
4/0(0000) 107.2
3/0(000) 85.01
2/0(00) 67.43
1/0(0) 53.49
1 42.41
2 33.62
3 26.67
4 21.15
5 16.77
6 13.30
7 10.55
8 8.367
9 6.631
10 5.261
11 4.169
12 3.309
13 2.627
14 2.082
15 1.652
16 1.308
17 1.040
18 0.8233
19 0.6429
20 0.5189
21 0.4116
22 0.3243
23 0.2589
24 0.2047
25 0.1624
26 0.1281
27 0.1022
28 0.08046
29 0.06471
30 0.05067
31 0.04014
32 0.03243
33 0.02554
34 0.02011
35 0.01589
36 0.01267
37 0.01026
38 0.008110
39 0.006207
40 0.004869
おわりに
AWG規格の特徴について簡単にご紹介しました。
製品をアメリカへ輸出したい場合や海外の電線・ケーブルを使用したい場合には、上記の表でAWGと断面積を対応させてみてください。