産業用ロボットとは?ロボットケーブルとの関係
ロボットには、工場の自動化から個人用の掃除ロボットに至るまで、実に様々な種類があります。
そのひとつ、産業用ロボットとはどのようなものなのでしょうか。
産業用ロボットとは?
産業用ロボットとは、人間の代わりに作業を行う機械装置のことです。
ロボットには産業用ロボットやサービスロボットなどの分類があり、産業用ロボットは「産業の自動化」を用途としています。
同じ多関節ロボットでも工場の生産ラインで使われる場合は産業用ロボット、食事支援に使う場合はサービスロボットと分けられるのです。
産業用ロボットは主に工場の自動化を目的として使用されており、例えば自動車などの溶接や塗装、電気製品の組み立て、製品の搬送といったように、活躍の場は多岐にわたります。
高い性能を求められるロボットケーブル
ロボットは人間の動きのように、物をつかむ/離す、台座の回転などを行います。
また紫外線や化学薬品の中など過酷な環境において使用されることもあります。
複雑な運動の繰り返しや、過酷な環境での使用に耐えられるように、ロボットケーブルには高い性能が求められるのです。
このようなところで産業用ロボットが活躍
産業用ロボットはこのような場面で活躍しています。
事例をご紹介します。
垂直多関節ロボット(ロボットアーム)
人間の腕のような形の産業用ロボットで、ロボットアームとも呼ばれているものです。
汎用性が非常に高く、搬送や塗装など様々な用途で使われています。
自由度が高い反面、制御がやや複雑で、特に高速で動かす場合には振動が発生しやすいため緻密な制御が不可欠となります。
食料品を扱う製造業でラベルの自動貼付
冷凍製品を解凍し、消費期限のラベルを貼付して出荷するという業務において、ロボットが導入された事例です。
この企業では作業員が手作業で製品にラベルを貼り付けていたのですが、製品の品種や数量が急激に増加したことに伴い、作業員の残業時間増加、作業品質の低下などが問題になっていました。
そこでパラレルリンクロボットでラベルの自動貼付、協働ロボットで製品の入った箱を供給・排出することでライン化を実現しました。
労働生産性がアップし、不良品の流出も防いでいます。
医療機器を扱う製造業で人とロボットが協働
医療機器を製造するこの企業では、複数の機械からランダムに流れてくる重い製品を、作業者が手作業で運ぶ工程がありました。
こちらも製造数が増加したことで作業環境が悪化し、解決のためにロボットが導入されました。
協働ロボット導入により、作業者の負担軽減が実現しています。
化粧品を扱う製造業で複雑な動きをロボットが担当
化粧品業界においては、製品が少量多品種であるために手作業が多い傾向にあります。
この企業では化粧品のパウチ生産における、ビニール袋詰め工程に双腕ロボットを導入。
人が行っていた細かな動作を双腕ロボットにトレースさせることで、作業者の負荷が軽減されました。
おわりに
ロボットは製造業だけでなく、介護や医療、農業の分野への普及が進められています。
さらにロボットを構成するロボットケーブルは重要な消耗品であり、定期点検や交換を実施していないとライン稼働停止のリスクがあります。
産業用ロボットを取り入れる際にはロボットケーブルの性能や価格についても考慮に入れるようにしましょう。