FA(Factory Automation)ケーブルについて
多品種少量生産の要求、ME(マイクロエレクトロニクス)の技術革新を背景に、日本では1970年代後半からFA(ファクトリーオートメーション)化が急速に進みました。近年はAIやIoTを軸とする「第4次産業革命」により、FAのさらなる発展が期待されています。
そこで今回は、FAの概要とFAケーブルについてご紹介します。
FA(ファクトリーオートメーション)とは?
FAとは、産業用ロボットや工作機械、検査装置、搬送装置などを情報システムに接続し、工場の作業工程を自動化するためのシステムです。早くからFA化に取り組んできた自動車業界や電機業界に加え、医療業界や食品業界でもFA化が加速しようとしています。
FA(ファクトリーオートメーション)が可能にすること
FAを導入するメリットとして以下が挙げられます。
品質の向上
FAにより、品質の向上が可能となります。従来は人間が行っていた「不良品検査」ですが、たとえ熟練者であっても見落としをゼロにすることはできません。検査の時間が長くなればなるほど、精度が落ちていくことが考えられます。しかし、FAを導入すれば、24時間休むことなく、各種センサーで資材や商品を正確に判別することが可能です。
人件費の削減
製造工程で自動化できる部分は自動化し、それ以外の人間でなければできない部分を人間が受け持つことにより、人件費を削減することができます。
製造工数の削減
これまでは製造工程の一部は人間に頼らざるを得ず、製造工程のボトルネックとなっていました。しかし、FA技術の進歩により完全自動化が可能となり、大幅な製造工数の削減が実現できます。
FA(ファクトリーオートメーション)ケーブルとは?FAケーブルの選び方
FAケーブルとは、可動用ケーブルの中でも耐久性に優れ、柔軟で正確なロボットの動作を可能にするケーブルのことで、ロボットケーブルとも呼ばれます。
FAケーブルを選ぶ際は、ロボットの動作(屈曲、捻回、摺動)と設置環境(熱や油)を基準に選ぶと良いでしょう。FAケーブルの中には、摺動耐性に優れていても屈曲耐性や捻回耐性が低い製品もあるため、ロボットの動作に応じた耐性を備えているかを確認する必要があります。熱や油といった環境下でFAケーブルを使用する場合は、耐熱性・耐油性を持つ製品を選ぶことをおすすめします。
おわりに
今回は、工場のFA化に欠かせないFAケーブルについてご紹介しました。
FAは製品の品質向上をはじめ、人件費の削減や製造工数の削減といったメリットがあり、さまざまな分野で注目されています。ロボットの動作と設置環境に合わせて、最適なFAケーブルを選びましょう。