ロボットケーブルや産業用ケーブルなどの種類をご紹介!
ケーブルといえば、電気エネルギーの輸送からロボットの細かな動きに対応できるケーブルまで、じつにさまざまな用途と種類があります。
大まかな用途別に、よく使われるロボットケーブルや産業用ケーブルの種類をご紹介します。
電力用ケーブル
電気エネルギーは発電所から各地の変電所を経て、家庭・工場へ届けられ、さらに家庭内や工場内の電灯や機械、家電製品などに使われます。
電力用ケーブルは、このような電気エネルギーの輸送を目的としたものです。
代表的な電力用ケーブルとしては、VVF(ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形)、CV(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシーケーブル)、VVR(ビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形)、IV(ビニル絶縁電線)などがあります。
VVFは低圧屋内配線によく使われています。
CVは屋外露出配線が可能で、一般家庭でもよく用いられる種類のものです。
産業機械用ケーブル
産業機械用ケーブルは、産業用の電気機器、家電製品の内部配線や電源コード・延長コードなどに利用されているものです。
配電盤、制御盤の機器内配線や、発電機の内部などに使われることから火災予防を万全にする必要があり、また耐熱性や耐水性、柔軟性など高い性能が求められます。
種類としては主に、キャブタイヤケーブル、ビニル絶縁電線、平型コードがあります。
特に通電状態のまま移動することができるキャブタイヤケーブルは、工場内のクレーンをはじめ、風力や太陽光の発電、劇場やスタジアムに至るまで、さまざまな場面で使われているものです。
キャブタイヤケーブルにはゴム系の素材を使ったPNCT、CT、RNCTなど、ビニル系の素材を使ったVCT、VCTF、樹脂系のEMがあり、用途によって使い分けられます。
FA用ケーブル
FA(Factory Automation)とは「工場の自動化」のことです。
FAには産業用ロボットが必須であることから、従来のキャブタイヤケーブルが細かい動きをするロボットに適するよう、FA用ケーブルとして改良されました。
FAケーブルは動力供給、移動と屈曲を繰り返す部分への配線、制御・計装など多岐にわたって利用されています。
FA用ケーブルは、可動用/固定用、制御・計装用などさまざまな商品があります。
屈曲性能、耐油性、耐熱性、高滑性など多くの機能を備えますが、その分価格は高めの傾向にあります。
したがってFA用ケーブルは使用する用途と場所を踏まえて、性能と価格のバランスが取れた商品を見つけることが必要です。
おわりに
どの種類のケーブルも、使用する環境によって求められる性能は異なります。
ケーブル選定の際は、前提条件を洗い出したうえで、ケーブルメーカーの担当者と相談して決めるようにしましょう。